2023年5月5日(立夏)真夏日になった。
つつじ忌の舞台に活ける躑躅を犀の角オーナーの本家の方が持っている躑躅山で切らせていただく。昨年からこうした場所を提供していただいている。別所温泉のすぐ奥の山間に仙郷のように躑躅の丘がある。
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柿の木の下に御神酒を供え、ご挨拶。当たり前のことだけど、切るからには礼節が必要。
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今年は咲き方にムラがある。なんとなくリズムが狂っている感じ。昨年の方が流れるような躑躅の丘の音楽があった。雉の声が谺する。
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新緑に躑躅の赤は美しくて妖しい。泉鏡花の『龍潭譚』を思い出す。花は異界への入り口。
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貌を見ながら鋸の歯を入れていく。できるだけ絡み枝のようなものを抜く。
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水揚げの仕方を皆さんに伝える。
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切ったものを運ぶチームと、水揚げのチームができる。
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こうして今年の「つつじ忌」は始まりました。軽トラとワンボックスに積み込んで、戻ったらまずはつつじの水揚げ。暑いからスピードが大事。そういえば去年も暑かったっけ。立夏、茶摘みならぬ躑躅摘。舞台を作る方達みんなで舞台に活ける花を切る場所に行き、実際に切るということは、とても大事な行為だと思う。来年以降も続くだろう第六感劇場だからこそ、花を切ることで身体に刻まれるものがある。プロデューサー、照明さん、音響さん、監督、演者とそれぞれの中で発酵し、発光していく。
(写真;Shinichi tsukada)