娘さんの成人にあたって、お母様よりお花の髪飾りのご依頼をいただきました。 以下は届けた手紙の一部です。
「ご成人おめでとうございます。「かざり」は「花挿し」から来ていると言われています。花を髪に挿すことで花を依代とし、マジカルな力が宿ります。
*ハレの日の挿頭(かざし)の花。
マム(ピンク2種類)、蘭(3種類)、ラナンキュラス(クリームピンク系 グリーン系、黄色)、フリージア(薄紫)、デルフィニウム(水色)、水仙、カーネーション(アイボリー)
+美容師さんへ+
蘭はお着物の蝶と合わせて、全体的に淡いトーンで揃えています。変わった縞模様のある蘭は長めで大きく使っていただきたいものが一本あります。白っぽいピンクの小さなデンファレは、蕾なども上手に使っていただけるといいと思います。マムやカーネーションと大きめの蘭をフォーカルポイントに、ラナンキュラスを添えて、小さな蘭を重ね、小花を飛ばす感じでしょうか。
挿し色でラナンキュラスと水仙の黄色を帯留めに合わせて入れました。水色や藤色のフリージアもうまく馴染ませていただけるといいと思います。
軽やかなで華やかな晴れ晴れとしたイメージでお願いします。」
(↑トップの写真は、前の晩に一旦組んでみたところ)
ワイヤリングして、フローラルテープを巻いての一本一本の処理は久しぶりだった。髪にどう挿したらいいのか、お着物とのバランスとか考えながら手を動かしていると、楽しい。美容師さんにイメージは手紙などで伝えるけれど、出来上がりはおまかせなので共作になる。
氏神様で撮影しているということで、伺ってみる。
たっぷり用意した花を「全部使いました〜」と朗らかに笑っていた。美容師さんも楽しんでやってくださったのがよくわかる。
お母さんの思いを汲んで、晴れの日を迎えた娘さんに花を添えられたなら、本当に嬉しい。笑顔こそ花。良いことがたくさんたくさん降りそそぎますように。