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花活け教室「はなのみち」第十季 第6回「きく」

白露を迎えた2026年9月8日、赤坂氷川神社の花活け教室「はなのみち」第6回が行われました。今回のテーマは「きく(菊)」です。

9月9日の新暦重陽の節供を前に、講座では菊にまつわる文化や、秋の季節の変化について学びました。重陽の節供は、中国から伝わり「九」という陽の数が重なることから名づけられた行事で、菊酒などを通して菊のマジカルな力に肖って健康や長寿を願ってきたとされています。

菊と重陽の節供

菊は私たちの身近にある花です。仏花のイメージが強いため、五節句のひとつである重陽の節供と深く結びついていることは、あまり知られていないかもしれません。

菊に真綿を載せている様子

講座では菊酒や、菊の花に真綿をかぶせる「着せ綿(きせわた)」についても話がありました。重陽の節供の前夜、菊へ真綿をかぶせておくと、朝には夜露が真綿にしみ込みます。その真綿でからだを拭うことで、菊の力や夜露の恵みを受け取ることができると考えられています。

自然を眺めるだけではなく、花や露の力を酒や真綿に移し、身体に取り入れる。そこには、季節の恵み(生命を賦活するエネルギー)を受け取り、また真綿で拭い合う事で大切な人の健康を願うという感覚があります。

菊の形に見る光と再生

菊の花をよく見ると、中心から花びらが放射状に広がっています。中心から外へ向かって広がる形は、光が放射していくようにも見えます。菊は寒くなっていく時期に咲き、花持ちもよく、周囲の草木が枯れていく季節に華やかさをもたらす。その姿には、再生のイメージも重なります。

花が開くことは、閉じていたものが光の中へ現れることでもあります。講座では、世阿弥の言葉にも触れ、天照大神が天岩戸に隠れ、再び世界に光が戻る神話にも触れました。蕾がふくらみ、花が開き、やがて散っていく。その変化の中に、花に象徴される生命の循環がみられます。

講師:塚田有一
文・写真:塚田愼一

花活け教室「はなのみち」について

「はなのみち」は、赤坂氷川神社の社叢で、四季折々の草花に触れながら、季節や日本の風土を身体で感じる花活け教室です。毎月1回、1年間を通してお稽古を行っています。

教室の概要、年間カリキュラム、開催場所などの詳細は、赤坂氷川神社公式サイトをご覧ください。

花活け教室「はなのみち」|赤坂氷川神社

※なお、現在の第十季(令和8年4月〜令和9年3月)の参加者募集は終了しています。