新型コロナウィルスの流行により「はなのみち4季」は9月から始まった。生徒さんは3分の1となった。5季は人数を絞ってこれまで通りの4月から。8月の4季修了までは二つの季が並走する。
今回2日続けての開催で、両方ともデモンストレーション。発見があった。下の写真2枚を比べてみるとわかりやすいかもしれない。上の写真 4月7日の4季は、お天気も穏やかで、いっぺんに初夏になってしまったような陽気に名残の山桜を活けた。どうしても山桜を活けておきたかった。生徒さんも、半年以上ご一緒してきたので、行く春の寂しさ、駿足の移ろいに置き去りにされたような、戸惑いを打ち出しても受け止めてくれるだろう。そんな安心感で、花はズレを孕んだ危ういバランスになった気がする。続く写真は5季初回の花。山桜の花は一晩で半分近く減った。少し色彩や、他の枝物を入れて、バランスを取っているし、たった1日で、心が移ろっている。昨日桜への想いは一つ区切りがついたということだろう。ほぼ始めてお目にかかるみなさんを迎えにいくような花になっている。
花材は大きく変わらない。同じ花材で活けることに、躊躇いもあった。しかし、こんなに1日で花に向かう想いは変化し、花の向こう側に見える人によっても、また、天候によっても変わるものなのだ。4月8日はお釈迦様の誕生日ともされ、灌仏会、花祭りともされる。赤坂氷川神社の御祭神は素戔嗚尊。正式参拝の時は大雨に雷、霰も降った。素戔嗚尊らしい歓迎の仕方。