2025年2月22日 今回は長年グリーンを手掛けさせていただいているシンシアガーデンカフェの個室をお借りしての伝芭。https://www.sincere-garden.com/
間も無く新暦の雛祭りなので、ひな祭りのお話と、めぐり花。


幣辛夷

桃の花

椿(玉の浦)


椿
その名も「艶葉の木」から成る(諸説あり)。歴史も古く今から六千年前の縄文時代の石斧の柄や櫛などに薮椿が使われていたとされる。奈良時代の『日本書紀』には「景行天皇が硯田国(おほきたのくに)に出没する二人の土蜘蛛なる賊を、海石榴の木で作った椎(杖)をもって襲撃した」とある。椿は榊に合わせて玉串としても使われていた。鳥媒花とされる。潮に強く、伊豆大島などでは自生のほか、防風林として植えられ、島内には三百万本あるとされる。椿油が採れる(大島「あんこ」)。長崎五島列島も名所。今回の品種「玉の浦」は長崎の特産種で藪椿の変種とされる
『八百比丘尼』伝説も追求したいお題。
巨勢山のつらつら椿つらつらに見つつ偲はな巨勢の春野を 『万葉集』 坂門人足
椿落ちてきのふの雨をこぼしけり 与謝蕪村
ゆらぎ見ゆ百の椿が三百に 高浜虚子
玉割れて春の吐息のいちどきに声ともならむ紅の真椿 太田水穂
笠へぽつとり椿だった 種田山頭火